2026.09.28[ブログ]
株式会社永和は、小山市を拠点に、野木町・結城市・古河市・下野市まで対応する塗装・足場・防水工事の会社です。
外壁塗装を検討するとき、「シリコンと無機ならどちらがいい?」「何年くらい持つ塗料ですか?」など、どうしても上塗り塗料に注目しがちです。
しかし、外壁塗装で非常に重要なのが、仕上がると見えなくなってしまう「下塗り」です。
どれだけ高性能な上塗り塗料を選んでも、外壁材や既存塗膜に適していない下塗り材を使用したり、必要な乾燥時間を守らず次の工程へ進んだりすれば、本来期待される塗膜性能を発揮できない可能性があります。
今回は、現在株式会社永和で施工している築15年・難付着サイディングのお住まいを事例に、なぜ下塗りが重要なのかを詳しく解説します。
一般的な外壁塗装では、下塗り → 中塗り → 上塗り という工程で塗装を進めます。
中塗り・上塗りは最終的な色や耐候性などに関係しますが、その上塗り塗料と既存の外壁をつなぐ重要な役割を持つのが下塗りです。
下塗り材には、外壁と上塗り塗料の密着性を確保したり、下地への吸い込みを調整したり、劣化した下地を補強したりするなど、製品によってさまざまな役割があります。
つまり下塗りは、完成すると見えなくなる工程ですが、これから施工する塗膜の土台をつくる工程なのです。

「下塗りを1回塗れば何を使っても同じ」というわけではありません。
住宅の外壁には、窯業系サイディング、モルタル、ALCなどさまざまな種類があります。さらに同じサイディングでも、表面にどのような処理がされているのか、既存塗膜が何なのかによって適切な下塗り材が変わります。
例えば下塗り材には、シーラー、プライマー、フィラーなどがあり、それぞれ性質や用途が異なります。
| 外壁・下地の状態 | 下塗り選定で確認したいこと |
|---|---|
| 窯業系サイディング | 表面処理・既存塗膜・劣化状態 |
| 難付着サイディング | 無機系・光触媒などの表面コーティング |
| モルタル外壁 | ひび割れ・吸い込み・既存塗膜 |
| ALC | 下地状態・吸い込み・既存仕上げ |
| 金属部 | 素材・錆・既存塗膜との適合性 |
そのため永和では、上塗り塗料を決めるだけではなく、「何に塗るのか」を確認して下塗り材を選定することを大切にしています。
今回ご紹介するのは、現在永和で外壁塗装を行っている築15年のお住まいです。
外壁を確認したところ、一般的なサイディングと同じように考えてはいけない難付着サイディングでした。
難付着サイディングとは、光触媒や無機系などのコーティングが施されたものなど、一般的な下塗り材では十分な密着性を確保しにくいサイディングを指して使われる言葉です。
もともと汚れにくさや耐候性などを考えて表面処理されている一方、塗り替え時にはその表面性能が「塗料も付着しにくい」という問題につながることがあります。
ここを見極めず、一般的な下塗り材でそのまま塗装してしまうと、塗膜の密着不良につながる可能性があります。
そのため、「築15年だからこの仕様」ではなく、「この外壁だからこの仕様」と考えることが重要です。

今回の現場では、上塗りにシーカ・ジャパンの「スーパーセランフレックス」を採用しています。
スーパーセランフレックスは、水性・柔軟・透湿タイプの変性無機塗料で、メーカーでは窯業系サイディングボードなどを適応下地として挙げています。一方で、シリコン・フッ素樹脂塗料、無機塗料、光触媒などの下地については別途確認するよう案内されています。シーカ・ジャパン
そこで今回、難付着サイディングへの下塗りとして選定したのが、同じシーカ・ジャパンの「メンテプライマーTN」です。
メンテプライマーTNは、弱溶剤系1液含浸密着型の高機能プライマーで、メーカーは無機系・光触媒コーティングされた窯業系サイディングや、各種現場塗装面などへの適用を案内しています。シーカ・ジャパン
今回のポイントは、単純に「高級な下塗り材を使う」ということではありません。
既存外壁の種類を確認し、その外壁と今回使用する上塗り塗料を踏まえて、適した下塗り仕様を選んでいることが重要なのです。
下塗り材を正しく選んでも、施工方法を守らなければ十分とはいえません。
特に重要なのが乾燥時間・次工程までの間隔時間です。
今回使用するメンテプライマーTNについて、シーカ・ジャパンの標準施工仕様では、標準状態(23℃・50%RH)において次工程まで2時間以上3日以内とされています。また、水系上塗材を使用する場合は、メンテプライマーTNを塗布した当日中に上塗材1層目を施工するようメーカー資料に記載されています。シーカ・ジャパン
つまり、「下塗りが終わったから、すぐ中塗り」でもなく、「何日空いても大丈夫」でもありません。
メーカーが定めた塗装間隔を守る必要があります。
さらに乾燥時間は、気温・湿度・風などによって変化します。メーカーも、雨上がりには下地が均一に乾いてから施工することや、気温5℃以下、湿度85%以上、降雨・降雪・強風時などには施工を避けるよう案内しています。シーカ・ジャパン
外壁塗装では「今日は晴れているから塗れる」と単純に判断するのではなく、下地の乾燥状態・気温・湿度・使用材料の仕様を確認することが大切です。
もう一つ忘れてはいけないのが、塗料の塗布量です。
メーカーの仕様書には、材料ごとに標準的な所要量が設定されています。
例えば今回のメンテプライマーTNでは、標準施工仕様として1回塗り、所要量0.1~0.2kg/㎡が示されています。ただし、既存塗膜の形状や素材、施工方法、環境などによって所要量は変わるとされています。シーカ・ジャパン
そのため「下塗りを1回塗りました」という回数だけではなく、適切な材料を、必要な量で、適切な施工方法によって塗ることまでが重要です。
上塗りについても同じです。
スーパーセランフレックスのメーカー標準仕様では、素地調整・下塗り・上塗りという工程が設定され、上塗材は2回塗りの仕様が示されています。シーカ・ジャパン
外壁塗装の品質は、「3回塗りだから安心」という回数だけでは判断できないのです。
お客様へ説明するときには、下塗りを外壁と仕上げ塗料をつなぐ接着の土台と考えると分かりやすいと思います。
上塗りに高耐候な塗料を選んでも、その土台となる下塗りが外壁に適していなければ、塗装システム全体として適切とはいえません。
特に難付着サイディングの場合、この下塗り選定が非常に重要になります。

外壁塗装の見積書を見るときには、上塗り塗料だけでなく、下塗り材についても確認してみてください。
「下塗り 一式」だけではなく、
どのメーカーの、何という下塗り材を、なぜこの外壁に使用するのか。
ここまで説明できる業者であれば、外壁材と塗料の相性まで考えて仕様を組んでいるかを判断する材料になります。
特に築10~20年程度のサイディング住宅では、表面処理によって下塗り材の選定に注意が必要なケースもあります。
外壁塗装というと、どうしても最後に見える上塗り塗料に目が行きます。
しかし、本当に確認していただきたいのは、外壁材の種類や既存塗膜を確認したうえで、適切な下塗り材が選ばれているか。そしてメーカーが定めた塗布量や乾燥・塗り重ね時間を守って施工されているかという部分です。
今回の築15年の施工現場では、難付着サイディングであることを確認し、スーパーセランフレックスによる仕上げに合わせてメンテプライマーTNを使用しています。
完成後には見えなくなってしまう下塗りだからこそ、手を抜かない。
株式会社永和では、小山市を中心に、野木町・結城市・古河市・下野市で、外壁の素材・既存塗膜・劣化状態を確認し、それぞれのお住まいに合わせて塗装仕様を選定しています。
ONE COMPANY COMPLETE CONSTRUCTION ~一社完結型の施工体制・責任施工~
「うちのサイディングにはどんな下塗りを使うの?」「難付着サイディングか分からない」「見積書に下塗りの商品名が書いていない」など、外壁塗装について気になることがあれば株式会社永和へお気軽にご相談ください。
外壁塗装は、完成すると見えなくなる工程こそ大切です。